1884(明治17)年 大雨で前祭の山鉾巡行を中断し、23日に延期

 台風11号が接近し、前祭の山鉾巡行が実施できるか危ぶまれています。祇園祭の長い歴史の中で、天候が理由で巡行を「中止」したことは記録には残っておらず、天候が理由で巡行を「延期」した記録は1884(明治17)年の前祭だけと報道されています。

 鷹山は後祭の曳山ですし、今年はまだ巡行できませんが、「鷹山は文政9(1826)年の巡行で大雨にあって懸装品を汚損し、それ以後、鷹山は巡行に加列しなくった」とされていますので、大雨は他人事とは思えません。
 
 それで、京都市文化財保護課により2011年に作成された「祇園祭山鉾行事近現代年表」を引っ張り出してみました。1884年の項目を引用します。

明治17年 1884年 前祭が大雨により巡行を中途で打ち切り、23日に延期。長刀鉾はすでに寺町松原あたりまで巡行していたが、続行困難となった(天候のために延期された唯一の事例)

KBS京都のサイトの中に、祇園祭の変遷というページがあります。ここには、

明治17年 1884年 前祭が大雨のため、長刀鉾は既に寺町松原あたりまで進行していたにもかかわらず、道路の損壊著しく、続行困難となり、一応延期、23日に再挙した。
天候の故に延期された唯一の例外である。

と少し詳しい情報が載っています。

 当時の道路は今のようなアスファルト舗装ではなく土(と砂利?)の道路でしたから、雨で道路がぬかるみになったり、穴ぼこだらけになったりして、非常に重い山鉾の巡行は困難だったのでしょう。そして道路が乾くまで日数が必要ですから、前祭は17日から23日に延期されたのでしょう。
 ちなみに当時の巡行は、前祭が四条通-寺町通-松原通のコース、後祭が三条通-寺町通-四条通のコースでした。巡行の日ですが、明治10(1877)年以降は今と同じで7月17日と24日でした。この年の大雨が原因なのでしょうか翌明治18年から7月22日と28日になり、明治21(1888)年に今と同じ7月17日と24日に戻されています。

 2015年の前祭の巡行の有無については、7月17日当日の朝5時半に決定され、
公益財団法人 京都市観光協会のホームページ
京都観光Navi
観光協会Facebook
Twitter
でアナウンスされます。

 また7月17日夜の神幸祭(御神輿が八坂神社から御旅所に渡御)は、八坂神社 2015年07月16日「台風接近に伴う神輿渡御のお知らせ」によると

17日午後5時の段階で暴風警報が発令されていた場合、石段下での神輿渡御出発式は中止いたします。
東大路通(東山安井~三条間)の交通規制(午後5時50分~午後6時50分)の間に、暴風警報が解除された場合、3基の神輿は順に出発し、それぞれ当初のコースを通って御旅所へ巡行します。
午後6時50分を過ぎても警報が解除されなければ、午後8時以降、四条通(東大路~烏丸間)の交通規制の間に、天候の状況をみて3基の神輿は四条通を西進し御旅所へ直行します。

ということで、たとえ暴風警報が発令されていても、神輿のコースを変更するなどして神幸祭(御神輿)は実施されます。

<文献>
京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化財保護課(編) 2011 祇園祭山鉾行事近現代年表,京都市文化財ブックス

<7月17日 追記>
 当日、朝5時半に確認すると、上記FacebookやTwitterに

本日の祇園祭前祭山鉾巡行は、予定通り実施されます。

との情報があがっていました。雨の中、大変だと思いますが、ご安全に、事故などが起きませんように。

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