三条通と祇園祭~三若神輿会副会長・前田諭志~にぎわい三条みちづくりProject地域勉強会Vol.1

ポスターに

還幸祭には三基の神輿が又旅社を奉安し神饌をお供えして三条通を八坂神社へ向かいます。
衣棚町では休み山であった鷹山の巡行復帰に向けた取り組みが始まりました。

とありましたので、参加しました。祇園祭の神輿については本当に知らないことばかりで勉強になりました。

 三若神輿会副会長の前田さんが祇園祭の還幸祭(後祭の夜に神輿が御旅所から氏子の町内を回って八坂神社に帰られる)について話してくださいました。前祭の夜の神幸祭は約8kmですが、還幸祭では約12kmも神輿をかつがれるそうです。その後、三若会のある三条会商店街の上田理事長が還幸祭を盛り上げるための商店街としての工夫について補足してくださいました。
 京都工芸繊維大学の佐々木研究室が中心となったセミナーで、隣に座った学生さんに伺ったところ、4回生向けの講義も兼ねているそうです。(財)鷹山保存会の理事や囃子方も数名、参加しておられました。

 祇園祭の神輿には、久世の駒形稚児が運んでくる素戔嗚尊(すさのおのみこと)の荒御魂(あらみたま)と、八坂神社がお祀りしている御祭神の和御魂(にぎみたま)とを合体させてお乗せしているという話が新鮮でした。
 和御魂さんは品行方正の神様で、荒御魂さんは強烈なパワーがあるけれども素戔嗚尊が天照大神のところで暴れたように、時には暴走する神様のようです。祇園祭の目的、つまり疫病を鎮めるには和御魂さんのパワーだけでは足りなくて、荒御魂さんのパワーを借りるのです。素戔嗚尊という神様の中に和御魂と荒御魂という二面性をみているのが興味深いです。
 スイスの心理学者C.G.ユングが人間の持つ二面性を「光と影」として表現しましたが、ユングも河合隼雄も影(shadow)を必然とはしたけれども「影」の持つポジティブなパワーは強調していないのではないでしょうか。S.フロイドのいうリビドーはパワーの源泉ではありますが、マイナスの存在とはされていません。解剖学的には、視床下部が荒御魂で、前頭前野が和御魂なのでしょうか。
 現代社会でも「なにくそ、このまま負けてたまるか」という気持ち、嫉妬、劣等感コンプレックス、ルサンチマンなどなど人間の影の部分(=荒御魂さん)は強烈なエネルギーの源になっています。ひとりの神様の中に和御魂と荒御魂が同時に存在するという日本の神道の考えは、近代的な科学が人間の心を見つめ直す中で「リビードー」や「人間の持つ二面性~光と影」として19世紀以降に再発見されたのかもしれません。

ちなみに神輿に乗った和御魂と荒御魂が八坂神社に帰って来た後、荒御魂を久世までお送りするための行列などは特に無いそうです。

三条通と祇園祭~にぎわい三条みちづくりProject地域勉強会Vol.1
ゲスト: 三若神輿会副会長・前田諭志
会場: D-Lab アネックスににぎ
日時: 2015年5月16日(土) 19:00~20:30

にぎわい三条みちづくり(京都工芸繊維大学 まちづくり研究会)
祇園祭三若の吉符入り(サイト「京に癒やされ」)
八坂神社御供社(京都新聞 ふるさと昔語り51,2007年3月2日掲載)

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